挨拶しない部下にこそ愛情を

こんにちは、人間関係に悩む医療・介護従事者に処方箋を

メディカルコーチの村谷です。

今日のブログは「挨拶をしない部下にこそ愛情を」です。

これはある病院で実際にあった話で、実は私も同じような経験をしたので我が事のように考えさせられました。

目次

病棟にいる二人の問題看護師

ある病院の外科系病棟で、そこに長くいるお局的看護師AとそのAと仲の良い中堅看護師Bがいました。

 

AとBは仲が良く、二人でいるときは仲良くしているのですが、他の看護師たちには高圧的な態度をとったり、ナースコールをとりたがらなかったり、業務のヘルプに一切回らない、残業で他のスタッフが残っていても自分たちはさっさと帰ってしまうようないわゆる「問題児」的な存在でした。

 

師長や前の主任たちもこのAとBには手を焼いていて、注意しようものなら逆上して「パワハラで訴えてやる」とすごまれることもあったそうです。

 

それで師長や主任たちもきちんと指導する事すらできず、AとBを野放しにしてしまっている状態でした。

 

そこで今年になって主任になったばかりの看護師がこの病棟に配属になりました。いわゆる「外様」的な看護師ですね。

 

案の状、AとBはこの主任に早速マウントしてきました。

 

挨拶はしない・業務も拒否・聞こえるように悪口を言う。

 

こんな今どきの小学生でもしないことを延々と仕掛けてきたようです。

 

さあ、あなたが主任の立場ならどんな行動に出ますか?

 

困り果てた主任は心身ともに疲れ果て、体調不良になり休職に追い込まれ、

ついには・・・

・・

・・

 

というのは嘘で、信頼できる先輩看護師に相談したそうです。

事の顛末を聞いた先輩看護師は一言

「それは部下からのパワハラだね。」

 

部下からのパワハラ

皆さんはご存知でしょうか

パワハラ防止法が成立しているのを

出典:あかるい職場応援団「パワハラの定義」「パワハラの6類型」

imidas 時事オピニオン 「職場でのパワハラが法律違反になる?」https://imidas.jp/jijikaitai/f-40-179-19-02-g738より引用

 

このようにパワハラに関しては、現代人には避けては通れないものになりつつあります。

昔なら上司から部下という図式が今では部下から上司へというものも珍しくない時代です。

 

話を戻しましょう。

 

 

「そうかパワハラか・・」

アドバイスを受けた主任はリーダーというものをじっくりと考えました。

 

リーダーとしての信念は・・

主任という現場を司るリーダーはどんな人物が適するのでしょうか?

 

①誰にでも意見を合わせる八方美人な人

②自分の意見は絶対曲げない意志の強い人

③信念を持ち、柔軟な対応をとれる人

 

①・②のタイプは変化が激しく、柔軟な対応が必要な現代ではリーダーシップを発揮できない可能性があるのは明白ですよね。

 

挨拶をしない・悪口を言うなどの行為は職場の雰囲気を悪くし、ただでさえ忙しい現場をさらに殺伐としたものにしてしまいます。

 

ではこのような行動に対して主任がきちんと注意できないのはなぜなのでしょうか?

 

そこには

「注意したら無視や悪口が余計にひどくなるし、自分が傷つきたくない」

そんな自己保身の気持ちが隠れているのではないでしょうか?

 

つまり視点が自分向きになっているのです。

 

結局きちんと言いたいことを言えないのは自分可愛さの保身からくるものであり、そんな態度は周りのスタッフが敏感に反応しすぐに察知します。

 

これだとよけい周りのスタッフとの信頼関係も失ってしまいますよね。

 

言うべきことを言いたいのは周りのスタッフもそうですしね。

 

ここでポイントなのは「自分がどうなる」という視点ではなく

 

「私が職場やAやBのためにとれる最善の行動は何だろう?」という視点です。

 

リーダーに必要なのは自分目線ではなく職場を俯瞰した視点です。

 

ここを見誤ると、自分の感情でしか行動できなくなってしまいます。

 

どうすれば部下をより成長する方向に促せるか?そのためには痛烈なフィードバックをすることを恐れない。

 

大切なことは自分の行動に信念をもつこと。

 

信念をもつとその信念に沿う事・沿わない事色々でてきます。いわゆるメリットデメリットです。

 

例えばこの事例では主任は「職場のスタッフが生き生きと働ける場所をつくる」という信念を掲げていたら

AやBの行動は信念に反するものとなりますよね。

 

そのときは信念に沿って自分の意思を貫きましょうよ。

自分の信念に沿わない事を繰り返すと、自分を偽って生きていくことになります。

結果それこそエネルギーがさがりストレスが溜まり、辛い思いをしてしまいますよね。

 

 

アサーティブネスという優しさ

耳の痛いことを指導するときのポイントを2つ挙げると

・伝えるタイミング

・AやBを想っての指導をこころがけること

 

 

伝えるタイミングは大切ですよ。これは長年医療職をしているとつくづく思います。

 

例えば指導をする時は何かの空き時間とかではなく、きちんと時間を確保し、個室などプライバシーを確保した状態で行う事。

まず話し合いに参加してくれた事に感謝し、日ごろの業務を労いながら開始するのがよいでしょう。

ここで大切なことは少しでも聞く耳があるかどうかを探ってみましょう。

特に女性は日によってバイオリズムがあり、感情や体調の波が変動しやすいため、できるだけ調子のよいタイミングを見計らいます。

これは表情や言動・振る舞いなどフィジカルアセスメントが得意な看護師ならきっとすぐに見抜けるはずです。

 

どうにも調子が悪そうで、こちらの意見を受け取ってもらえなさそうなコンディションなら思い切って別の機会にするのもひとつですね。

 

あとはAとBを尊重する気持ちを忘れない事。

AとBがより良い方向に行くために指導するのですが、

例えば主任側として意見を伝えるときには

「私は職場のスタッフが生き生きと働ける場所をつくるのを信念に持っています。だから、AとBの態度は目に余るし、他のスタッフのため・患者さんのためになっているとは思えません。挨拶をしない・悪口を言う事が今では上司に対する部下のパワハラに当たります。このパワハラに該当し病院から何らかの処分が下ることはAとBにとって必ずしも不本意なことでしょうか。例えばこの病院を辞めたとしても、このような処分が下ったということは狭い世界ではすぐに広まりますし、再就職にも影響するかもしれません。私はAとBにはそのような道を歩んで欲しくはないです。」

このようなやりとりでは、AとBを尊重し傷つけずに、主任は言いたいことを伝えています。

コーチングではこのようなスキルを「アサーティブネス」といいます。

相手を尊重しながら、耳の痛い意見を伝えるのは難しいと思われがちですが、

愛情があれば、自然とそのような物言いになるのではないでしょうか?

 

リーダーになると現場では難しい判断に迫られることがありますが、自分を偽ることなく行動できるよう

自分がどんな信念を持った医療従事者なのか、自問してみてはいかがでしょうか?

 

最後までお読みいただきましてありがとうございました!

 

 

この記事を書いた人

クライエントの目標達成に全力を尽くすプロコーチ。
モットーは「信頼」。
3姉妹の父親であり、幼い娘たちに翻弄される毎日。
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